瑠璃の星☆彡

写真・イラスト・旅日記

黒塚古墳と三角縁神獣鏡

黒塚古墳1

1/26(火)
最後に行ったのは、史跡・黒塚古墳と天理市立黒塚古墳展示館です。

ここの竪穴式石室から、大量の三角縁神獣鏡が出土しているそうです。

黒塚古墳2

小規模ながら、
鏡のことを調べるのにはとてもお役立ちの施設でした。

黒塚古墳3

黒塚古墳の石室の内部が、忠実に復元されています。

鏡の配置や、ほかの副葬品の配列など
多少の自然の影響を受けつつも、
きちんとこの時代まで遺されていることに新しい感動を憶えました。

黒塚古墳は古墳時代前期(3世紀後半から4世紀)の古墳と推定されています。
古墳の規模は現状で全長約130mの前方後円墳とのことです。

現在は柳本公園の一画にあり周辺は池に囲まれていて
古墳が作られた当初の姿をほぼ良好にとどめているようです。

大和古墳群学術調査委員会が中心となり、
平成9~10年の2ヵ年をかけて調査が行われたそうです。

そして、後円部では長大な竪穴式石室の存在が明らかになり、
副葬品も三角縁神獣鏡を中心として多数出土しました。

黒塚古墳4

竪穴式石室は、後円部の中央に前方後円墳の主軸に直交して作られていました。

全長約8.3mの長大な規模で、
川原石と板石を用いた合掌式の特殊な石室であることがわかっているそうです。

石室中央には長さ6m、直径1m以上のクワの巨木をくり抜いた木棺が使用されていました。
現在、木棺は腐り、粘土の棺台が残っています。

黒塚古墳5

黒塚古墳からは33面の三角縁神獣鏡が出土しました。

この型式の鏡は、背面に神獣を配し
周縁が山形に鋭く尖る形をしているために
このように呼ばれています。

鏡は直径が平均して22cm、重さは1kgにもなり、
鏡の裏側には中国の吉祥句を記した文章や
神仙、霊獣などが表現されています。

古代の首長たちが、鏡に表現された不老不死や
神仙思想という中国の思想を受け入れたと考えられています。

また黒塚古墳が出土した三角縁神獣鏡は、
初期ヤマト政権のあり方や邪馬台国の所在地論争とも無関係ではなく、
これからの解明が待たれます。

(・・・以上、黒塚古墳展示館の資料から引用しています)

黒塚古墳6

微細で美しい模様は、いつまで見ていても飽きない感じです。
写真okの展示館だったので、
鏡をたくさん撮影してきました。

黒塚古墳7



黒塚古墳8

鏡の鋳造と鋳型

現代の鋳造では、原料である銅が約1600度まで熱せられ、完全に流動化している。
これを湯と呼んでいるそうです。

青銅の原料は銅が70パーセント、錫25パーセント、鉛5パーセント程度の合金である。
展示品は鏡の周辺に漏斗状の湯口(鋳込み口)と、
鏡にまんべんなく原料が流れるようにした湯道がパリとして付着している。

鏡の仕上げではバリはすべて取り払われ、表裏とも磨き上げられる。
鋳型は鋳流した時に発生するガスを抜けやすくするため、
主として砂型により作られている。

内面には型抜きをしやすいように炭素が吹きつけられている。

黒塚古墳9

こちらは小さい鏡です。

「画文帯神獣鏡」というそうです。

黒塚古墳10

「画文帯神獣鏡」を大きく写してみました。

棺内の頭部付近に、文様面を南に向けて立った状態で出土したそうです。
中国の後漢末から三国時代にかけて盛んに制作され
日本にもたらされた鏡とされています。

三人の神仙のうち両手の裾をたくしあげて、
膝に琴を置くのは、琴の名手である伯牙(はくが)であろう。
左右の神仙は東王父西王母であろう。

文様の外側には「吾作明鏡自有紀□□公宜子」の文字がある。

黒塚古墳11

神仙と霊獣

三角縁神獣鏡の主要モチーフは、神仙と霊獣の織り成す世界観を
直径20cmの空間に表現していることである。

奈良県新山古墳の鏡には、
「西王母」「東王父」という文字が神像の傍らに鋳出され、
これから崑崙山に住む不老長生の神々であることがわかる。
獣も虎や龍など、神仙世界に住む霊獣であり、
こうした鏡の持つ霊力が現実の王権により強く意識されていたのであろう。

倭王権は、地域支配の一環として、このような霊力の宿る三角縁神獣鏡を、
列島各地に配布した説が有力である。

黒塚古墳12

神のポーズ・獣のポーズ

鏡に鋳出された神像は、顔を正面に向けた座像で
両手を襟の前で合わせている。
服の袂は大きくふくらんで威厳を表している。
頭には三連の山形をした冠や、両端から内側に蕨のように巻き込んだ冠がみられる。
三山形は東王父をあらわし、蕨型は西王母をあらわしている。
衣服の肩付近から伸びるのは、神仙世界の象徴ともいえる雲気が表現されている。

獣は顔が正面で胴体は横を向く。
主文様の獣は虎と龍が表現されるが、
胴体に刻まれた体毛と鱗の文様により区別される。

黒塚古墳13

規則性と自由な表現が絶妙なバランスの三角縁神獣鏡。
こうして見つめていると
やっぱり美しいな~と感じました。

黒塚古墳14

周囲が公園の黒塚古墳。
古墳のてっぺんは、こんな感じです。

黒塚古墳15

私たちが立っている地面の下にも
まだまだ、たくさんの思いがけない宝物があるのかも。

黒塚古墳16

いつか探しだされる時期を待ちながら
静かに眠っているのかもしれませんね。

そう思っていたら
とても楽しいですね。

テーマ:心、意識、魂、生命、人間の可能性 - ジャンル:心と身体

  1. 2016/01/28(木) 16:55:49|
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