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瑠璃の星☆彡

写真・イラスト・旅日記

明治の教へ 〜明治国家を創りし武士たちに捧ぐ〜 小笠原貞宗さん



2018/05/24 に公開

《作曲者からのメッセージ》

平成二年の秋、たまたま読み始めた一編の文章によって、
私の明治国家への想いは劇的に覚醒したのだった。
復古派文人・保田與重郎の「明治維新とアジアの革命」
----昭和三十年に書かれた作品によってである。

明治維新が有色人種民族に与えた勇気、フランス革命に対する道義的優位性、
その世界史的変革力の大きさが信念をもって語られているのを読み進むうち、
私の感動は頂点に達していた。この感動を何とか音楽化できないものか、
こんな考えに取り憑かれ、非力を顧みず、夢中で「明治」の音楽化に没頭したのである。

実は「明治の教へ」は、昭和六十三年晩秋に作曲した「昭和への祈り」、
平成元年に作曲した「平成の誓ひ」に次いで作曲された、
近代日本をテーマにした一連のシリーズの三作目だった。
平成二年の夏から秋にかけて作曲された。

「昭和への祈り」は御不例が続いていた昭和天皇の御治世が、
最期の時を迎えつつあった空気の中で作曲された。
今でも、あの時の日本人が感じた不安と危機感は忘れることは出来ない。

「平成の誓ひ」は、昭和の終焉という運命に際会した我々が、
新たな時代を生きていく時に感じた厳粛な思いを表現するつもりで書いた。

そして「明治の教へ」である。
この作品は時代背景の流れに沿って、
嘉永六年のペリー来航から始まる幕末日本の動乱から始まる。
だが、その前に「孝明天皇」の和歌が、冒頭に演奏される。
強烈な攘夷を主張されたという「孝明天皇」だが、
和歌そのものは静かに深く我々の心に響き渡るのである。

黒船ショックと江戸日本の動揺。西欧植民地化勢力対薩長の戦い。
大砲の咆哮。志士たちの、文字通り命懸けの奔走。
これら革命の狂瀾の中で、倒幕が行われ国民が形成され、
祖国の自主独立という至上命題に向かって力強く結集していく。
明治国家の誕生である。その過程では、無血革命とは言うものの、
少なからぬ血が流された。謂わば明治国家生みの苦しみと言えようか。

二度目の和歌は、そんな無数の非業の死を遂げた草莽志士たちの辞世の音楽化である。
ここでは私事に亘って恐縮だが、赤報隊・滋野井隊の軍師だった
私の高祖父・小笠原大和守通孝の辞世を画像として添えてある。
(詳細は「またしちのブログ」内の「赤報隊士列伝・小笠原大和」の一連の記事を参照されたい。
https://ameblo.jp/matasichi/

ここはむしろ、他の志士の辞世も同時に歌われていると感じて頂いた方がいいと思っている。
武士(もののふ)の犠牲的精神の美は、哀しくも清らかな調べとなって、
後世の我々の心の奥深くに浸透していく。
維新が遂行された過程で、皮肉にも、その主体であった
武士という日本史特有の倫理的集団が、その姿を消すこととなった。

以後、明治国家は急速な近代化を遂げた唯一の有色人種独立国として
日清・日露戦争に勝利し、その栄光を世界中に知らしめた。
曲中最大のクライマックスで突如、三度目の和歌が奏される。

明治三十七年、明治天皇の御製----
よもの海 みなはらからと 思ふ世に など波風の たちさわぐらむ—-
-昭和天皇も日米戦争直前の御前会議にて、
二度までも詠み上げられた有名な和歌で、
世界平和への強い御軫念を表したものと言われる。

幕末維新~明治時代をたった十五分の音楽で描き切るなど、
固より不可能なことは重々承知している。無理を承知で描きたかったのは、
一五〇年前の、あの激動の時代を生き、
死んでいった人々への共感、自主独立の精神の大切さ、
そして大義のためには命をも投げ出す生き方の美しさ、ということに尽きる。

今日浸透している人権思想やリベラルな風潮からすれば、
とんでもなく野蛮で許し難いものを音楽化したものだ、と非難されるかも知れない。
が、それがどれ程の分量になろうとも、「明治」の偉大さ、
輝かしさを超えることはないのである。

幕末から明治にかけて示された我が民族的気概こそ、
学ぶべき最大の歴史的遺産であるに違いないからである。
(なお、この録音はライブ収録のため、一部会場のノイズが入っていることをご了承願いたい。
平成九年六月十六日カザルスホールにおけるライブ音源を使用。)

平成三十年五月吉日  江戸開城から百五十年目の年、維新の志士を追悼しつつ記す。

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古史古伝「ホツマツタヱ」を知ってから、
それに魅かれる方々との有意義な出会いがたくさんありました。
ピアニストの小笠原貞宗さんとの出会いもまた、私にとっては、
どこか懐かしい響きが心の奥に呼び起こされるような感覚をうけました。

人として生まれたからには、
魂が輝くような美しい生き方を志向してゆきたい。
そこが、共通した想いなのかもしれません。

ホツマツタヱを研究されている方々は皆、
より良い方向へと願い、和の国・日本に
篤い想いを抱いていらっしゃるように感じます。
先人たちの生き方に学ぼうと、前向きに・・・
一番大切な部分ではないかと思っています。

小笠原さん作曲の「明治の教へ」は、
曲も映像も、心に波風を発たせて芯に迫ってくるかのようです。
また、広がる優しさも感じられます。

私も、ホツマツタヱの和歌や、明治の言霊学を知ってから
明治天皇の御製や、昭憲皇太后がお詠みになった歌を時々眺めてみたりしています。

明治維新の頃は、どんな時代だったのかな・・・と、よく想像します。

知りうる限りのその時代に生きていた人々の心に、
寄り添いながら私たちも生きていく・・・
その叡智の結集で新しい扉を開いていけるかもしれません。

素敵な曲を御紹介頂き、ありがとうございます。

ぜひ皆様も、お聴きくださいませ。 (^O^)


テーマ:心、意識、魂、生命、人間の可能性 - ジャンル:心と身体

  1. 2018/05/25(金) 23:37:27|
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